Ghost#2
Ghost#1
https://f-gcross.hatenablog.com/entry/2021/04/18/122243
からの続きです。
体験② -13-
15年ほど前の話。
当時高校生だった私は実家暮らしをしていました。少しぼかしますが家族構成は祖母、父、母、私、妹×2、弟×1の7人ティーム。
子沢山の父のDNAを受け継いでしまったのか例に漏れず私はお盛んなハイスクールステューデンツモンキー。校内外問わず勉強そっちのけで昼夜活動に勤しんでおりました。
実家は鉄筋コンクリート2階建て。1Fがリビング、祖母の部屋、両親の寝室。2Fは兄妹それぞれ部屋を与えられていました。
その防音性の高さにかまけてしょっちゅう彼女を連れ込んでおりましたが、高さ調整が効く回転椅子の背の部分をドアノブに挟み込むという独自のセキュリティーを構築する周到さも相まり、バレた事は1度もありませんでした。
ある平日の夜。
私はいつも通り当時お気に入りだった蒼井そ◯のDVDでルーティンワークを終えた後、就寝しました。
翌朝普通に目覚め、リビングに降りて行き皆で朝食をとっていると、母から昨日の夜、うるさかったわよ…といきなり苦言を呈されました。
すると他の皆もほんとうるさかったわ、勘弁してよ。と同調を始めました。一瞬何のことか分からなかった私ですが、突如心臓を万力に掛けられるかのような感覚に襲われました。
ま、まさか…?!いつも通りイヤホンをして事に及んでいたはずなのに、、まさかっ…???!!
平和なモーニングに突如襲来したあまりの痴態の可能性の出現に動揺を隠しきれなかった私ですが、そんな猿にも面目というものがあるのでとりあえずシラを切ることにしました。
いや、何の話よ??と自家発電モンキーはクールに切り返しました。
すると皆口を揃えてこう言います。ボールの音。ボールがうっさい、と。
意味がわからなかったので聞き返すと、バスケットボールのような物をつく音が私の部屋から30分くらい響いていたと言われました。私以外の全員がその音を聞いていたようでした。
私の部屋にはボールなど置いておらず、強いて言うならば自前の軟球が2つぶら下がっているだけなのでそんな音がするはずがありません。
ちなみに他の各部屋にもボールは置いていないため完全に原因不明。
皆が首を傾げる中、痴態がバレたわけでは無かったと分かった私はすこぶる安堵し正直ボールの音などどうでもよくなっていた所でしたが、ふと祖母がこう言いました。
そういえば、今日はじいじの13回忌だね。と。
聞くと、今日は割と若齢で鬼籍に入った祖父の13回忌との事でした。祖母のその発言を聞き、霊感などない一家でしたが皆おじいちゃんが遊びに来たんだろうねきっと、という事ですんなり納得しました。不思議な体験でした。
それにしても私だけボールの音が聴こえなかったのは何故だろう…
当時は分からなかったですが、今思えばとても優しい祖父でしたので邪魔しないように気を遣ってくれたのかな、おじいちゃん次はパンツ履いとくね…
続きます